成年後見制度とは?
「成年後見制度」という言葉を聞いたことがあるけど、実際にはどういうことかよくわからない…
そんな方も多いかもしれません。簡単に言うと、この制度は、判断能力が弱くなった人を助けるための仕組みです。
例えば、年齢を重ねて物忘れがひどくなったり、認知症になってしまったりすると、
自分一人では大事な決定ができなくなることがありますよね。
そんな時に「代わりに手助けしてくれる人」を法律で決めてあげるのが、この成年後見制度です。
どんなときに使うの?
認知症のお父さんが、銀行でお金を引き出せない
一人暮らしのお母さんが、消費者トラブルに巻き込まれてしまった
財産をどう扱うか、誰かにサポートしてもらいたい
施設に入るために、施設との契約が必要だけど、どうしたらいいかわからない
こうした時に、成年後見制度が役立ちます。
◆3つの種類がある
成年後見人(法定後見)
認知症などで判断ができなくなった場合、家庭裁判所が後見人を選んでくれる制度です。この後見人が代わりに契約したり、財産を管理したりします。保佐人・補助人
少し判断が弱くなっただけでも、助けが必要なことがあります。そんな時に選ばれるのが「保佐人」や「補助人」。
少しだけサポートが必要な方に使われます。未成年後見人
未成年者が判断力に不安がある場合、家庭裁判所が後見人を選びます。これは未成年の子供向けです。
申立ての流れって?
成年後見制度を利用するためには、家庭裁判所に申立てをしないといけません。
申立てをすると、裁判所が状況を確認して、後見人を選んでくれます。
まずは準備
本人の病院の診断書や、財産リストを準備します。家庭裁判所へ申立て
必要書類を持って、家庭裁判所に申請します。裁判所が後見人を選んでくれるんです。後見人がサポートスタート
選ばれた後見人が実際にサポートを始めます。
実際にどんなケースで役立つの?
認知症のお母さんが契約を結んでしまったけど、やり直したい
→ 後見人がその契約をキャンセルして、必要な手続きをします。施設に入りたいけど、契約の内容がよくわからない
→ 後見人が施設との契約を代わりに結びます。財産管理が心配だけど、自分で決めるのが難しい
→ 後見人が財産を管理し、生活をサポートします。
メリットは?
安心して暮らせる:後見人がしっかりサポートしてくれるので、生活の不安が減ります。
悪徳商法から守れる:契約を勝手に結ばれないように後見人がチェックします。
施設の入所や病院の手続きもスムーズ:後見人が施設入所や医療契約を代行します。
こんな時はご相談ください
成年後見制度の手続きは、初めての方にとってはとても複雑に感じるかもしれません。
当事務所では、申立ての準備や必要書類の整理、後見人の選任まで、スムーズに進められるようサポートいたします。
もし、「うちの親の後見人をお願いしたい」「後見人の申立てをどう進めていいかわからない」
といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
また、後見制度を利用する前に、将来に向けて準備しておきたいこともあります。
任意後見契約や死後事務契約など、元気なうちにできる対策もお手伝いしています。
将来に備えて、今からできることを一緒に考えてみましょう。